【MBA】HEC MBAのオリエンテーション期間の授業

はじめに

今回から、私が実際にHEC ParisのMBAで受けた授業を紹介していきたいと思います。

最初は、オリエンテーション期間の授業です。

オリエンテーション期間は2週間ほどで、MBAの全体像と、その後の授業に必要な基礎知識を確認する期間です。

HECの学生は、ほとんどが最初は学校敷地内の寮に住みますが、そのチェックインのためのイベントや、生活用品を買いに行くIKEA Tripのほか、VISAや健康保険の手続、写真撮影などもこの期間中に行われます。

この期間の授業は次の4つで、授業の他にCareer Essentialと呼ばれる就活対策用のセッションが複数回ありました。

  • Business Concepts
  • Math Camp
  • Data Science Camp
  • NegoSim

Business Concept

記念すべきMBA最初の授業は、そのタイトルのとおり、基本的なビジネス概念についての導入的な授業でした。

SWOT分析、5 forces、バリューチェーン、ビジネスモデルキャンパス、マッキンゼー7S、財務三表、ROE、コストの分類やコントロールのフレームワークなどを、実際のビジネスを題材としたミニケースや、小規模でのグループディスカッションなどを通じて、ざっくり学びました。

なお、これらの内容は、Term2のManagement Accounting & ControlやStrategic Managementでもしっかりと取り上げられます。

Math Camp

Math Campでは、Term1のStatisticsへの導入として、平均、偏差、標準偏差、正規分布、ヒストグラム、箱ひげ図、Z scoreといった基本的な概念について学びました

内容はそこまで高度ではなく、GMATやGREのMATHをやっていれば難なくついていけることができると思います。教授がMeanとAverageの違いについて、具体例を挙げて時間をかけて丁寧に説明していたのが印象的でした。

Data Science Camp

Data Science Campは、Math Campの続きで、統計分析の基礎を学びました

この授業では、IBMの統計解析ソフトウェアであるSPSSを使って、アンケート結果を分析してスライドにまとめるMBA最初の課題が出されました。

内容自体はそこまで難しくありませんでしたが、大学以来パワーポイントをほとんど扱っていなかった私は、データをスライドにまとめる作業で大苦戦し、時間をかけて我ながら残念な出来のスライドを提出しました…。

その後のPeer Reviewで他の学生が作ったスライドを見る機会があったのですが、どれもとてもきれいで詳細にまとまっており、自分のスライドと見比べて少しショックを受けました。

業務上、パワーポイントに触れる機会がほとんどない方は、留学前に何か1冊、スライド作成の本を読んでおいても良いかもしれません(ただ、MBA全体を通じてほかの学生が作るスライドを見る機会は多く、その中でも十分に上達していけると思いますが)。

NegoSim

オリエンテーション期間のラストは、NegoSimというチーム対抗シミュレーションゲームです。

5、6人のチームで3日間をかけて、生産管理、資金調達、マーケティング、R&D等の意思決定に加え、他のチームとの交渉も並行しながら企業価値の最大化を目指します。

もっとも、純ドメの私は、これが初めての英語での本格的なグループディスカッションで、当時はチームメイトの会話の速さにもついていけず(今思えば、もっと早口の同級生もいっぱいいました)、後半はほとんどチームメイトの議論を聞くだけの地蔵と化してしまい、自分の英語力の低さに幻滅することになりました。

このとき、TOEFLはあくまで留学のスタートラインでしかないこと、留学生活をSurviveするには、まだまだ英語力が足りないことを痛感しました。

その後のMBA留学中の英語の勉強方法については、また改めて記事を書きたいと思います。

Career Essential

Career Essentialは正式な授業ではなかったと思いますが、就活対策用のセッションとして、自己分析、CVの書き方、ネットワーキングの仕方、エレベーターピッチの練習などを、複数コマをかけて行いました。

これらの過程で、クラスメイトとの間でそれぞれのWhy MBAやMBA後のキャリア設計などを話す機会が何度もあり、クラスメイトの個性や考えていることを知ることもできました。

また、私はMBA卒業後、元所属していた法律事務所に戻る予定でしたので、就活を行う予定もなく、当初はあまり自分には関係ないかなと少し他人事だったのですが、ネットワーキングやエレベーターピッチについては就活と関係なく役立つスキルですし、面接時における採用側の視点を理解することで自分が採用側に立ったときに見るべきポイントも考えることができたので、とても参考になりました。

まとめ

振り返れば、オリエンテーション期間はMBAの導入としてのとても短い期間でしたが、VISA等の必要手続だけでなく、クラスメイトとお互いを知り合う機会として、とても重要な期間でした!

本来は、ウェルカムパーティーなども行われるはずですが、私たちはコロナの関係で開催されず、そこは残念でした。

また、個人的には、Negosimで自分の英語力の低さを痛感したことが印象的で、今後のMBA生活で自分に足りないところがはっきりした期間でした(その後、最終的には議論にもついていけるようになりました)。

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Posted by のすけ