【GRE対策】2か月でGRE317を達成した勉強法
はじめに
私は、GMATからGREに切り替えた後、運よく2か月で学校が求めるスコアを達成することができました。この記事では、私のスコアメイクの経過と、GRE対策として私がやって良かったことなどを、ご紹介させて頂きます
HEC Parisが求めるスコアと私の経過
まず、HEC Parisが出願者に求めるGMAT、GREの基準については、次のように言及されています(HEC Parisホームページより抜粋。当記事執筆時点)。
GMAT: less than five years old (Code: 0TL-6C-28 the first digit is a “zero")
The average GMAT score for the class of 2019 is 690. We strongly encourage our candidates to submit a GMAT with balanced scores above 60% for the quantitative and verbal sections
GRE: GRE test scores are valid for five years after the testing year in which you tested (Code: 0649)
We strongly encourage our candidates to submit a GRE score that is at or above the 65th percentile for the quantitative and verbal sections
You must complete the GMAT or GRE to be considered for admission. No other tests are accepted
Only official test scores will be accepted
https://www.hec.edu/en/mba-programs/mba/admissions
目安として、GMATはQuantitative、Verbalで60%以上のスコアが必要で、GREはQuantitativeとVerbalで65パーセンタイル(上位35%)のスコアが必要ということです。
もっとも、これを下回るからといって必ずしも合格しないというわけではありません。そのあたりは職歴等を含めた総合評価だと思いますので、達していないからといってすぐにあきらめる必要もないですし、不安でしたらAdmissionに聞いてみるのも手だと思います。
私は、途中までGMATを進めていましたが、正直思うよう伸びませんでした。そして、2020年4月に発令された緊急事態宣言によって、GMATがオンラインテストに移行し、その評判があまりよくなかったため、2020年5月に思い切ってGREに切り替えました。
今思えば、GMATを続けていたらスコアメイクまでさらに時間がかかっていた可能性が高い中、GREに切り替えた翌月にはGREでスコアメイクが完了できたので、結果的にかなり良い判断でした。
GREは、6月に2回受験したのですが、初回はTotal314(Verbal150、Quantitative164、AW3.5、GMAT換算620)でした。結果が出て早速Admissionに連絡してみたところ、以下のフィードバックをもらいました。
Thank you for sharing your test score. While there is no minimum score, for the GRE, we recommend scores close to the 65th percentile in both the quantitative and verbal sections. Although this test is only one part of your overall application, we recommend that you consider retaking your GRE in order to achieve a more competitive score in the verbal part. As your quant part is good, if you cannot retake the test, I still encourage you to apply with your current score. I am available to discuss your test score further should you have any questions.
要するに、Quantitativeはまあいいんだけど、Verbalがちょっとねー、GREの最低基準はないけれども、できるなら再受験してVerbalもQuantitativeも65パーセンタイル以上をとることをおすすめするけど、どうしても再受験できないなら今のスコアで出願してもいいよ、ということでした(そう理解しました)。
その後、すぐに受験の予約ができたので、6月中に2回目の受験をしました。その結果、2回目はTotal317(Verbal155、Quantitative162、AW4.0、GMAT換算630)となり、Quantitativeは前回より下がりましたが、Verbalが伸びて両方とも65パーセンタイルに達しました。
初回も2回目も、Quantitativeの時間配分がうまくいかず、正直2回目のQuantitativeが終わった瞬間は、またGREを受けなくてはいけないと思っていたのですが、Verbalが予想以上に良かったので、2回目にしてHEC Parisの求める基準に達することができ、スコアメイクが完了しました。
そして、このスコアでAdmissionに再度フィードバックを求めたところ、次の返事をもらえました。シンプルですが、これでTOEFLから続く長かったスコアメイクがようやく終わったと思い、とても嬉しかったです。GREで65パーセンタイル以上のスコアを取っておけば、そこで落とされることはなさそうです。
Congratulations! Your new GRE test score qualifies for our MBA program !
GMAT対策
上記の通り、私は結局、GMATではスコアメイクしていないのですが、GREに切り替える前に、GMAT対策として以下のものを使っていました。
- AGOSのGMAT対策講座:GMAT(R) 対策総合パッケージ (VM)
- GMAT 重要単熟語 (留学対策シリーズ)
- GMAT Official Guide
- GMAT Official Guide Verbal Review
- GMAT Official Guide Quantitative Review
- GMAT Official Advanced Questions
- インターナショナルマスアカデミーの参考書(いわゆるマスアカ)
Verbalでは、TOEFLとは比べ物にならないレベルの読解力、文法力が求められるので、そのあたりまでカバーしていく必要を感じましたが、まあまあ時間をかけたにもかかわらず、結局そこまで達しませんでした。
GRE対策
一方で、GRE対策として使った教材は、次のたった2つだけです。この2つ(というか、主にMagoosh)を、スコアメイクまでの2か月間で集中して取り組みました。
実際には、まず、『学習法と解法テクニック』を読み、GREの全体像を把握しました。本書はGREの問題へのアプローチの仕方などが丁寧に説明されていて、短期間で試験の全体像を理解できるとても良い本だと思います。文中の問題も解きながら、数日で読み終わりました。
次に、Magooshを使って本格的な試験対策の勉強を始めました。
まず、単語対策として、MagooshのGRE Vocabulary Flashcards(無料)を数日で一度回しました。ここがおそらくGREの対策として一番きついところです。
一周した後、出てくる単語を全てAnkiに入れて、GREの試験を終えるまで毎日繰り返しました。初めのころは1日の復習量も多かったですが、次第に少なくなっていったので、2週目以降はさほど苦痛ではありませんでした。
そして、単語の復習と並行して、MagooshでVerbalとQuantitativeの問題演習を進めました。問題演習で出会った知らない単語は、新たにAnkiに入れて、覚えるリストに加え、繰り返し覚えていきました。
Magooshはオンライン上で問題演習ができるサイトで、有料(私のときは半年で143.2USD)ですが、それに見合った価値は十分にあると思います。
スコアメイクの時期に沿ってプランを作って、それに沿って学習を進めることもできるのですが、基本的なことは『学習法と解法テクニック』で理解できると思いますので、私は問題演習だけを進めていきました。2か月で、解き直しも含めて、VerbalもQuantitativeもすべての問題を解きました。
Verbalに関しては、まずとっつきやすかったSentence EquivalenceとText Completionの正答率を上げることを心がけました。当初、単語が分からず文章の意味がとれずにいたのですが、単語の復習を通じて次第に単語が分かるようになってくると、文章の意味がつかみやすくなり、正答率もそれに比例して上がっていきました。
他方で、Reading Comprehensionは、TOEFLの読解問題よりも難易度が高く、時間をかけても間違うことがありました。私は、正答率が格段に上がる程度の読解力はすぐには身につかないと感じたので、まずは単語の暗記と穴埋め問題の演習を中心に、それらを得点源にすべく勉強しました。
2回目の試験では、Reading Comprehensionはあまり時間をかけずにさっとだけ解きました。かわりに、穴埋め問題で意味が取れるように集中した結果、ほぼすべての穴埋め問題で文章の意味を理解し、必要な単語を導くことができ、Verbalで155点まで上がりました。
Quantitativeも、Magooshで問題演習を行いました。GREのQuantitativeは、GMATのQuantitativeと比較して難易度は低かったと思います。本試験でもそれなりの点数を期待していたのですが、感覚的にはGREの本試験の問題の方がMagooshの演習問題よりもずっと難しくかったように思います。
当時の英語の読解力の問題なのですが、英語で数学の文章問題の題意を理解することに時間がかかってしまっていて、本試験の2回とも、後半の問題で時間内に完答ができませんでした。
まとめ ーGREの方が圧倒的にスコアメイクしやすいー
GMATかGREかは、MBA受験の戦略を立てる上で重要な判断の一つだと思いますが、私は圧倒的にGREの方が取り組みやすかったです。
GREは、単語の暗記が大変と思われるかもしれませんが、逆にそこが一番つらいところで、そこさえ何とかなれば、掛けた時間に比例して短期間でもスコアを伸ばすことができると思います。しかもその単語に関しても、MagooshのGRE Vocabulary Flashcards(無料)がかなり秀逸ですし、Ankiに入れてしまえば忘却曲線に基づいて機械的に復習することができるので、GMATと比較するとかなり取り組みやすいです。
Quantitativeも、内容自体はGMATよりも難易度低めなので、文系でもとっつきやすいと思います。
私は、MBA受験ならGMATかという程度でGMATから勉強を始めてしまいましたが、振り返れば初めからGREにしとけばよかったです。そうすれば、スコアメイクに要する期間も大幅に減らすことができたと思います。
この記事を読まれている方で、GMATかGREか悩まれている方がおられましたら、私はGREをおすすめします。その方が、スコアメイクが圧倒的に早く終わる可能性が高いからです。ご参考になれば幸いです。