【インタビュー】HEC Paris出願時のインタビューの対策と内容

2022年7月23日

 今回は、HEC Parisの出願の際に受けたインタビューについて、私の対策とインタビュー内容について述べたいと思います。

インタビューの概要

 HEC ParisのMBAプラグラムの出願過程では、まずオンライン上でエッセイやスコアを提出して行う書類審査があり、その審査に通った場合にインタビューに進むことができます。

 私は、2021年1月の入学ですが、GREのスコアが出た後の2020年8月14日にオンラインで出願を行い、その2週間後の8月28日に書類選考通過のメールを受けました。1月入学を目指していたので、タイミングとしてはぎりぎりだったと思います。

 書類選考通過の3日後に、インタビュワー2名の氏名と連絡先を知らせるメールが届き、自らインタビュワーと連絡を取ってインタビューの日取りを決め、インタビューを受けました。後述のように、1名は日本人だったのですが、挨拶もインタビューの内容もやり取りはすべて英語で行いました。

 インタビューは、HEC Parisの卒業生2名とそれぞれ行います。私が出願した2020年はコロナの影響もあり、2名ともオンラインでのインタビューになりました。

 HEC Parisからの説明では、インタビューの内容として、口頭でのプレゼンテーションが10分と、質疑応答が30分から40分程度とされていました。私の場合、所要時間は、両名とも合計60分程度でしたので、だいたい説明のとおりだったと思います。インタビュワーのうち、1名は中国人女性、もう1名は日本人男性でした。

 プレゼンに関しては、パワーポイントを使うことになるのですが、私は学生時代からパワーポイントにほとんど触れていなかったので、学生時代を思い出して必死に作りました。

 プレゼンのテーマは出願時のアプリケーションに記載した内容と異なるものが推奨されます。インタビューごとに違うテーマを用意してもいいようですが、手間がかかるだけな気もするので、私は1つしか用意しませんでした。

インタビュー対策

 インタビュー対策としては、まず、しばらくやっていなかったオンライン英会話を再開しました。

 そして、インターネット上で落ちているMBAのインタビューの過去問を拾い集め、想定問答を英語で作成していきました。日本語に限らず、英語の記事にもアクセスすることで、より多くの質問を集めることができます。

 インタビューの質問内容は、各校の個性・カルチャーが出るところだと思いますが、HEC Parisのインタビューではオーソドックスな質問がされる傾向にあるようなので、典型とされる質問について想定問答を作成すれば足りるかと思います。

 想定問答の作成自体、賛否があるかもしれませんが、少なくとも回答の際のキーワードとか、回答の指針を決めておいた方がよいと思います。私は、想定問答を作成したうえで、ネイティブカウンセラーと数回のモックインタビューを行い、オンライン英会話でも何度か練習を重ねて、フィードバックをもらい慣れるようにしていきました。ただ、私がインタビュー対策を本格的に始めたのは書類審査通過後だったこともあり、あまり準備にかける時間がなかったというのが正直なところです。

 プレゼンの対策としては、まずテーマを考えました。プレゼン後に質問されることも想定し、①語れる趣味にするか、②職業上の専門的な内容にするか悩みました。

 インタビュワーの立場からすれば、①趣味の話の方が聞いていて面白いと思うのですが、そこまで語れる趣味が思いつかなかったので、私は②専門性のあるテーマとして、倒産法の意義と誤解について述べることにしました。

 こちらも、原稿を作成したうえで、原稿を見ないで話せるまで練習し、モックインタビューとオンライン英会話でフィードバックをもらいブラシュアップさせていきました。私の場合、スピーキング力の関係で10分以内に多くを語ることはできないので、プレゼンの内容も要点を中心に、関心をもってもらえそうなトピックと本筋に絞って話すことにしました。

インタビューの内容と感想

 インタビューは、9月8日と9日に設定しました。間隔をあまり開けないことで、変な心配や油断をせずに済んでよかったです。

 1人目は中国人の女性でした。当初、スカイプでやりましょうかという提案をしたのですが、スカイプは古いと言われ、なんとWhatsappのビデオ通話でインタビューをすることになりました。

 Whatsappでのインタビューのため、パワーポイントの資料は事前にメールで送っておいて、適宜見てもらいながら説明していきました。プレゼンに対する質問は、オーソドックスなものだったので、プレゼン用の想定問答を作っていたわけではありませんが、十分に回答できたと思います。

 質問の内容は、次のようなものでした。

  1. なぜHEC Parisなのか?
  2. なぜフランスなのか?
  3. MBA後に帰国して今の法律事務所に戻るのであれば、どうしてMBAが必要なのか?
  4. 強みと弱みは?
  5. 今までで一番エキサイティングだった経験は?

 もう少し質問内容があったかもしれませんが、思い出せないのですみません。

 いずれにせよ、質問はどれも想定していたとおりの内容だったのですが、なぜHEC Parisなのか、なぜフランスなのかという質問が、少し突っ込んで聞かれました。

 私は、多様性、人数、期間といった点をあげたのですが、本当にそれだけ?と突っ込まれてしまいました。そこで、親戚がフランスにいるということを説明しました。正直、学校選択の理由としてプライベートなことをあげるのはどうかなと思っていたのですが、その説明を聞いてとても納得してくれたようで、それ以上は突っ込まれませんでした。

 最後に、こちらから質問をさせてもらえる機会があり、インタビュワー自身のキャリアについてのほか、弁護士の同級生がいたか、どのようなキャリアを進んでいるのか、という点を聞きました。

 2人目のインタビュワーは日本人の男性でした。英語が圧倒的に聞き取りやすかったです。質問内容は、次のとおりでした。

  1. 自己紹介してください。
  2. なぜMBAなのか。
  3. なぜHEC Parisなのか。
  4. なぜフランスなのか。
  5. ほかに出願しているのか。
  6. MBA後は、今の事務所に戻るつもりなのか。
  7. リーダーシップ経験は?
  8. 国際経験は?
  9. キャンパスビジットは?

 2人目の質問もオーソドックスだったのですが、やはりなぜHEC Parisなのか、なぜフランスなのかというところで、前日のように形式的な回答では足りず、親戚が…という話までして納得していただけたように思います。

 インタビューでの自分の見せ方も多少は大事なのでしょうが、その点を深く考えすぎるのではなく、率直に自分の考えや意見を伝えられれば、それで十分だと思います。

 インタビューを終えて、9日後に無事、合格の連絡をもらうことができました。

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Posted by のすけ